株式投資の神様が来た

執筆者:梅田望夫 2002年2月号

「株式投資の神様がサンノゼに来る。一緒に話を聞きに行かないか」 友人でファイナンシャル・アドバイザーのジーンからの誘いに、私は最初あまり気が進まなかった。昨年二月、考え抜いた挙げ句にすべての保有株式を売却して以来、私は個人的な株式投資をストップした。世界経済の将来に自信が持てるようになったときに株式投資を再開すると、ジーンには伝えた。それから早、一年が経過しようとしている。ジーンは言う。「昨年二月の株式売却判断は正しかったと思う。厳しい時期を我々はうまく切り抜けた。でも理想を言えば、テロ直後の株価暴落時点で投資を再開すべきだった。株価が回復基調に向かうときには、立ち上がりの一カ月か二カ月でぐんと上昇する。その時期を見極めることは誰にもできないんだ。だからそろそろ底を打ったかなと思ったら、リスクを取ってでも投資を再開して、その立ち上がりのポイントを捕まえなきゃいけない」

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