“賽の河原”に積み増されたダイエー支援の1000億円

2002年4月号
カテゴリ: 経済・ビジネス 金融

 ダイエーの株価がまた下落している。UFJ銀行、三井住友銀行、富士銀行の主力取引三行から金融支援五千二百億円を受け、過剰債務から解放されるはずにもかかわらず、株価は新再建計画を発表した二月二十七日以降ジリジリと下げて一〇〇円を割り込んだ。 新再建計画の大枠が明らかにされたのは一月十八日。この時点では二〇〇二年二月期に一兆七千五百億円(ダイエーオーエムシーを除く)にのぼる見通しだった連結有利子負債を、「二〇〇五年二月期に一兆円に削減する」としたのが最大の眼目だ。必要とされた金融支援額は四千二百億円。それからわずか一カ月後に発表された数字と較べれば、支援額は一千億円も上積みされたことになる。 その一カ月間、ダイエー周辺は“政治”の荒波に翻弄され続けた。二月上旬、ダイエーの主力三行に対し、金融庁から非公式に金融支援の増額が打診されたのだ。支援策の大枠発表後もダイエー株の値動きは低迷し、市場からは「問題先送り」との声も上がったことに金融庁は神経を尖らせていた。産業再生法をダイエーに適用し、政府主導による不振企業再建のモデルケースにしようと考えていた官邸の目論見も、このままでははずれてしまう。それだけに「ダイエーの再建を失敗させてはならない」(官邸筋)という雰囲気が俄然高まったのである。

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