対イラク強硬姿勢は仮の姿 パウエル長官の「真の狙い」

2002年4月号
カテゴリ: 国際
エリア: 中東 北米

 ブッシュ米政権の主要幹部の中でただ独り、イラクに対する軍事行動に事実上反対してきたパウエル国務長官が、二月の議会証言で「サダム・フセインは去るべきだ」と語り、対イラク強硬派に“変身”したといわれるが、これは、同長官がある狙いから自身のポストを維持するためのポーズにすぎないとの見方が出ている。 ワシントンの消息筋によれば、ブッシュ大統領が「悪の枢軸」演説を行なって以来、チェイニー副大統領らを中心とする強硬派が一段と発言力を増し、長官は政権内で完全に孤立化。しかも一部にはパウエル長官の更迭論を口にする者も出始めた。 このため、同長官としてはこれ以上、対イラク軍事行動に頑強に反対するのは得策でないと判断、「戦術として強硬派に同調する姿勢を取った」という。その狙いがどこにあるかは、長官が最近、親しい友人の一人に語った「イラク政策で米国が取り返しのつかないミスを犯さないためにも、私が政権内にいなければならない」という言葉に含まれている。 消息筋は「パウエル氏は、対イラク武力行使が現実的でないことを時間をかけて説得する戦術に転換した」と指摘している。

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