ママちゃま 澤田美喜『黒い肌と白い心―サンダース・ホームへの道』

執筆者:船橋洋一 2002年4月号
カテゴリ: 文化・歴史 書評

 緑の丘の 赤い屋根 とんがり帽子の 時計台 鐘が鳴ります キンコンカン メーメー小山羊も 啼いてます 俺らはかえる 屋根の下 父さん母さん いないけど 丘のあの窓 俺らの家よ(菊田一夫作詞『鐘の鳴る丘』) 幼稚園と小学校低学年の時、よく歌った。セピア色の戦後の原風景に流れるバックグラウンド・ミュージックとなっている。それとともに思い出すのはエリザベス・サンダース・ホームの写真である。園長、澤田美喜が混血の幼気な子供たちに囲まれている。子供たちも彼女もまん丸と太って、ミルクとバターの匂いまで漂ってきそうな……。中でも、芝生が鮮やかだった。

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