「小泉改革」への米国の期待が萎んでいく

執筆者:ブルース・ストークス 2002年5月号
エリア: 北米 日本

もはや小泉首相に多くは期待できない。誰もがそう思いながらも公言はしない。ワシントンを覆う諦めムードの深層には、いったい何があるのか――。[ワシントン発]相次ぐ政治家のスキャンダルと低迷を続ける経済環境のなか、小泉政権に対する日本国民の不支持率が支持率を上回るに至り、ブッシュ政権の高官やワシントンの日本専門家たちも、いよいよ小泉首相の手腕に対する懐疑の念を隠さなくなってきた。「首相は、もはやトースト状態。尻に火がついている」と評するのは、国際経済研究所上級研究員のアダム・ポーゼン。「ただし、誰もそれを認めようとはしない。とはいえ、ワシントンでも小泉人気が衰えつつあるのは疑う余地がない」。 シンクタンク「ニュー・アメリカ・ファウンデーション」副理事長のスティーブ・クレモンスも同意する。「小泉首相の輝きは失せた。ほとんどの人が、彼は失敗したと思っている。所詮は、実体のない一瞬の煌めきだったということだ」。 公式には、ブッシュ政権の高官は誰もこんな不用意な発言はしない。国際的なコンサルティング会社サミュエルズ・インターナショナル代表のアンドリュー・デュラントは、その事情をこう説明する。「米政府にしてみれば、小泉首相に期待するしかないのです。首相に成功して欲しいと思っている。もちろん『成功』の再定義は必要でしょうけど」。

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