小泉訪中は固まるも 日中関係は問題だらけ

2002年6月号
エリア: 中国・台湾 日本

 小泉首相の初の公式訪中は、日中国交正常化三十周年当日の九月二十九日を軸に最終調整に入った。人民大会堂での記念行事には当初、橋本龍太郎元首相を団長とする与党三党の代表団が参加する予定だった。しかし橋本氏が病気で訪中が困難になったため、十月初旬に予定されていた小泉首相の訪中が前倒しとなる。 小泉首相は就任後三回訪中しているが、いずれも非公式。江沢民指導部内には対日関係の悪化に歯止めをかけるため、三十周年の機会をフルに活用すべきとの意見も根強い。九八年の訪日で失敗した江総書記は、小泉首相の公式訪中を受け、十月中に訪日して失点を挽回する腹づもりだった。 ただ、小泉首相の靖国神社参拝により、江総書記の立場は複雑になってきた。瀋陽の日本総領事館への中国武装警察官侵入など、両国間には問題が次々と起きている。江総書記としても、弱腰に映る対日姿勢はますます取りづらくなった。一方の日本外務省内にも、「三十周年で無理なことは、次の記念的な年に先送りしてもよい」との意見が出ている。来年の日中平和友好条約締結二十五周年を見越しているのだ。

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