税制で存在意義を問われる経済財政諮問会議

2002年6月号
エリア: 日本

 小泉純一郎首相の掲げる構造改革の旗振り役を担う経済財政諮問会議が、税制改革をめぐる論議で、政府部内や自民党税制調査会(相沢英之会長)からの抵抗に遭い、正念場を迎えている。 小泉首相は昨年十一月末、構造改革の一環として税制の抜本的見直しを諮問会議に指示、これを受けた諮問会議は今年初め以降、税制改革論議を本格的に開始した。ところが、長年税制問題を受け持ってきた政府税制調査会(石弘光会長)や自民党税調は諮問会議との立場の違いや反発する姿勢をより鮮明にしており、税制改革論議は迷走している。諮問会議と政府税調はともに、六月に税制改革に関する基本的な考え方をまとめる予定だが、「議論の落としどころはまったく見えてこない」(政府筋)情勢だ。 諮問会議は三月末の会合後、今後の税制改革に向けた検討課題をまとめた「論点整理」を公表した。この論点整理は素案段階では、経済の活性化をうながす方策として企業の設備投資や研究開発を優遇する減税を先行実施するなど、具体的な方向付けも示されていた。それが最終案では財務省などの抵抗から、減税先行をめぐる具体的な文言は削ぎ落とされ、基本的な理念を示すだけの内容に“後退”してしまった。

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