独裁者たちのゲーム

名越健郎
執筆者:名越健郎 2002年7月号
カテゴリ: 国際
エリア: 中東

 2000年9月に再燃したイスラエル・パレスチナ騒乱の犠牲者は、これまでにイスラエル側の死者500人近く、パレスチナ側の死者1500人以上に達し、砲撃と自爆テロが止む気配はない。 発端はアリエル・シャロン首相が就任前、エルサレムのイスラム教聖地、「神殿の丘」を訪問したことだった。過去4回の中東戦争に参戦したシャロン首相は、生粋の軍人。82年のレバノン南部侵攻を指揮し、軍や情報機関を掌握している。 イスラエルの歴代首相が就任に際して、神に質問した。ペレス「パレスチナとの和平は任期中に実現しますか」神「少しは実現する」ネタニヤフ「パレスチナとの和平は任期中に実現しますか」神「君の任期中は無理だ」シャロン「パレスチナとの和平は任期中に実現しますか」神「……私の任期中は無理だ」 昨年9月の米同時多発テロ事件後、シャロン首相がブッシュ米大統領に電話した。「大統領、多数の犠牲者が出たことをお悔やみ申し上げます。……ところで、国防総省の失われた資料については、当方にコピーがあります」問「中東紛争で各国がイスラエルに強い圧力を行使しないのはなぜか」答「イスラエルが消滅して、ユダヤ人が出身国に戻ってくるのを恐れているからだ」

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執筆者プロフィール
名越健郎
名越健郎 1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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