「あおぞら銀行」を狙うサーベラスの日本戦略第二幕

執筆者:杜耕次 2002年8月号
エリア: 北米 日本

最もしたたかといわれるハゲタカ・ファンドの手口がようやく明らかになってきた。債権放棄してでも担保不動産をかき集め、支援会社のノウハウを注入して収益をあげる。ダイア建設、木下工務店に続き、あおぞら銀行まで手に入れると……。「誰にも損のない、よくできたスキームなので会社は救われます」 四月初め、米投資ファンド会社サーベラスによる約一千億円の債権放棄によって窮地を脱したダイア建設の幹部は満面に笑みを浮かべ、ゼネコンはじめ取引先を訪ねて新たな金融支援策の説明を繰り返したという。 ダイア建はバブル期に仕込んだビル事業用地などへの過大投資で債務が膨らみ、二〇〇二年三月期(連結)末の有利子負債は約二千八百億円と売上高の一・八倍の高水準。かつてメーンバンクだった日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)の破綻に伴い、同行のダイア建向け貸出債権が「不適資産」として整理回収機構(RCC)に持ち込まれたこともあって信用が失墜、取引銀行からの資金供給が滞ってしまった。ただ、本業のマンション開発は堅調で、「営業利益で年間百億円は稼ぐ収益力があり、債務さえ軽減できれば何とかなる」(大手銀行関係者)といわれてきた。そこに介在したのがサーベラスである。

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