大手メーカーのいじめが火を点けたニッポン「金型屋の反乱」

2002年9月号
カテゴリ: 経済・ビジネス

 日本の製造業を支える全国八千社の金型メーカーの間で、納入先の大手メーカーに対する反乱が広がっている。 きっかけは経済産業省が実施した金型設計図の海外流出などの実態調査。金型メーカー独自の設計図を納入先メーカーが無断で流用し、低コストの中国、台湾などの金型屋に製品を発注するなど「金型メーカーいじめ」の実態が浮き彫りにされたためだ。この二、三年、金型価格の大幅引き下げなどが続いてきただけに反発は一気に拡大、設計図の持ち出し拒否、受注辞退などが起きている。 特に、自動車業界では金型最大手のオギハラが経営不振で米リップルウッド傘下に入る交渉を進めるなど状況は深刻。日産のゴーン革命で金型の値段は三割下がったといわれるが「トヨタの原価引き下げ圧力はさらに厳しい」(中堅金型メーカー)という。そのため同一の金型なら四割は価格の高い海外自動車メーカーへの輸出に活路を見出す金型メーカーが多い。将来は「日本の生産拠点は閉鎖し中国、タイなどに移転する」と公言するトップもいる。 気づいた時には日本国内で金型が作れないという深刻な事態に至る可能性さえ出てきつつある。

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