ムネオとゆかいな仲間たち

執筆者:名越健郎 2002年10月号
タグ: 北方領土
エリア: アジア

「お前は政治をなんと心得ているのだ。将来はないものと思え」「オッ、○○君、あの時は世話になった。またよろしく」――。 恫喝と懐柔で外務省を支配した鈴木宗男衆院議員が逮捕されたあと、現在の外務省には「宴のあと」といった無力感が漂っている。鈴木議員が飛ぶ鳥を落とす勢いだったころ、外務省幹部らは鈴木詣でを繰り返し、率先して土下座したものだった。 ところが、鈴木議員が凋落すると、外務官僚は掌を返したように鈴木批判を展開。何十人もいた“ムネオ派官僚”は必死に過去を消そうとしている。しかし、外務省が数年にわたり「ムネオ支配」に甘んじた事実は隠せない。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
名越健郎(なごしけんろう) 1953年岡山県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長、編集局次長、仙台支社長を歴任。2011年、同社退社。拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学特任教授を経て、2022年から拓殖大学特任教授。著書に、『秘密資金の戦後政党史』(新潮選書)、『ジョークで読む世界ウラ事情』(日経プレミアシリーズ)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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