日朝交渉は長く困難なものになる

執筆者:バービーナ・フワン 2002年11月号
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: 朝鮮半島 日本

金正日が拉致を認め、謝罪した背景には何があったのか。小泉訪朝から得られた「教訓」とは何か。米保守系シンクタンクの気鋭の韓国人研究者が分析する。[ワシントン発]平壌に出向き北朝鮮の金正日総書記を表舞台に引っ張り出した小泉首相は、日朝関係の歴史にはっきりとその足跡を残した。九月十七日の日朝首脳会談の歴史的意義は、誰もが認めるところだ。ただし、先の会談が東アジア地域における真の歴史的転換点となるのか、それとも北朝鮮がまたも変革の好機を逃して終わるのか、その判断をするには時期尚早であり、最終的な評価は歴史の判断に委ねるしかない。 とはいえ、動き出した日朝間の外交交渉を私たちはどう考えるべきなのか、現時点での総括をしてみたい。 小泉首相が、日朝関係の正常化に向けて重要な突破口を開いたことは間違いない。まず第一に、彼は北朝鮮から決定的な譲歩を引き出した。それは、日本国民を悩ませてきた「拉致」被害者の消息を明らかにしたことである。被害者の家族にとっては、既に八人が死亡しているとの北朝鮮側の回答は、責め苦に等しい結末であったに違いないが、北朝鮮が拉致の事実を認め、謝罪したということは実に驚くべき展開であった。このことは、それほど北朝鮮が日本との関係を修復したがっていることの証でもある。

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