竹中金融相が温めるメガバンク“大手術”の構図

2002年11月号
エリア: 日本

 柳澤伯夫・前金融相と金融安定化策をめぐって意見対立し、論争に勝利したかたちで、金融相を兼務することになった竹中平蔵・経済財政相。就任早々にプロジェクトチームを立ち上げ、メンバーには木村剛・KPMGフィナンシャル代表や吉田和男・京大大学院教授など“ハードランディング派”を抜擢し、大手銀行の“外科手術”に乗り出す構えを見せている。 四年前、日本長期信用銀行が破綻し、金融危機が到来した際、柳澤氏は敢然と“外科手術”を施し、不良債権の徹底処理と公的資金注入を断行して一躍脚光を浴びた。しかし、そうした過去が結果的に柳澤氏の仇になった。「もはや公的資金は要らない」と言い続け、市場から「守旧派」のレッテルを貼られ退場を余儀なくされた。竹中氏は、当時の柳澤氏以上の「改革派」として“大手術”に踏み切るとみられている。「竹中大臣の構想はすでに出来上がっている」と財務省関係者は打ち明ける。構想とは大手銀行を三つに分類し、再編する案だという。 現在、大手銀行グループは、三菱東京フィナンシャル、三井住友銀行、みずほフィナンシャル、UFJ、りそな、三井トラスト、住友信託銀行の七つがある。竹中構想は、このうち三菱東京と三井住友を国際的に業務展開する銀行として温存する方針のようだ。「グローバルバンクは二行で十分」というのが国際金融の世界では常識。この二つには公的資金を注入せず、日本を代表する銀行として育成する考えだ。

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