【ロングインタビュー】ローレンス・レッシグ コンピュータと法のジレンマ

執筆者:白石新 2002年12月号

 サイバースペースという法が予想しえなかったコンピュータ通信による空間が出現してからおよそ十年。現在、東京大学法学部の客員教授として日本に滞在、経済産業研究所主催のミーティングで講演なども行なっているサイバー法の世界的権威、スタンフォード大学のローレンス・レッシグ教授に、サイバー法の過去・現在・未来をきいた。サイバースペースとは……――まずはサイバースペースという言葉の意味を再確認したいのですが。レッシグ サイバースペースという言葉のひびきは神秘的です。しかし、実際に言葉が意味するのはインターネットによって構築されるコミュニケーションのシステムとそこで使用される方法と思って間違いないでしょう。ここでいうコミュニケーションというのは単純な電子メールのやりとりから、チャット、ブロードバンドによる大容量の画像の配信など、デジタル技術を使ったあらゆる手法を含みます。言い換えれば、デジタル技術によるコミュニケーション空間、ですね。――サイバースペースでは何もかもが自由で、出来ないことは何もないというような認識があったと思います。レッシグ たしかに、コンピュータ通信の黎明期には、サイバースペースは、どんな政府にも規制不能な空間であり、完全な自由が保障されるという理解が、ほとんど神話化していました。しかし、それは全くの誤解だったのです。

この記事は役に立ちましたか?
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
この記事をSNSにシェアする
執筆者プロフィール
comment:0
icon
  • 記事の閲覧、コメントの投稿には、会員登録が必要になります。
フォーサイトのお申し込み
注目記事ランキング
  • 24時間
  • 1週間
  • f
  • 新着
  • 高評価
  • コメント数順