米露が密かに進める「サウジ国王交代」作戦

2003年1月号
カテゴリ: 国際
エリア: ロシア 中東 北米

 米国のブッシュ政権が、イラクのフセイン政権を打倒した後に、サウジアラビアの国王を交代させる計画を密かに進めているとの情報が諜報関係筋で流れている。背景には、サウジアラビアの現体制が米国の指示に従わず、国際テロ組織にもサウジの資金が依然流れ続けているのに米国が不満を強めていることがある。 イラクに親米政権を樹立し、イラク産原油の増産に踏み切らせれば、米国のサウジ原油への依存度は格段に減る。サウジ原油の輸入削減を突きつけて国王の交代を迫るという筋書きだ。ロシア諜報筋によると、欧米で教育を受けた王子の一人が新国王候補という。実際、米政府は、サウジの駐米大使夫人が、米同時テロ実行犯の家族に送金していた事実をリークするなど、サウジ現体制への圧力を強めている。 二〇〇二年十一月に行なわれた米露首脳会談後の記者会見で、プーチン・ロシア大統領が突然「同時テロ実行犯十九人のうち十五人がサウジ出身であることを忘れてはならない」と発言した。その真意は、自国の原油輸出拡大をうかがうロシアが、サウジ国王交代計画に間接的な支持を表明したものと受け止められている。

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