ブッシュ新経済チームの多難な門出

2003年1月号
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

 ブッシュ米大統領はオニール財務長官とリンゼー大統領補佐官を解任し、ピット米証券取引委員会(SEC)委員長以来、米経済の要人の退任は三人に達した。解任に怒ったオニール長官は自宅のあるピッツバーグにさっさと引っ込んでしまい、リンゼー氏も記者団などに不機嫌に対応するだけだ。 シナリオを書いたのは、大統領の懐刀で権勢を振るっているカール・ローブ上級顧問。オニール、リンゼー両氏の解任を大統領に進言した。大統領はエネルギー業界の経営者仲間だったエバンズ商務長官にも相談しているが、これは「友人同士でこれからのことを話した」感が強い。あくまでも、憎まれ役はローブ氏の方だろう。 一方、今後の焦点は、財務長官と大統領補佐官の後任が、狙いどおりに働いてくれるか否か。ブッシュ政権にとって特に気になるのは、ウォール街との関係修復だろう。ユダヤ系の少ないブッシュ政権には、そもそもウォール街嫌いとの風評がつきまとう。 その改善に取り組むのは、経済担当補佐官となるスティーブン・フリードマン氏。九〇年代前半にルービン元財務長官とともに大手証券ゴールドマン・サックスの共同会長を務めていた。今回の人選には、ユダヤ嫌いの共和党保守派・右派から横槍が入ったものの、ブッシュ大統領は自ら説得に乗り出している。

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