州民投票に見るアメリカ民主主義

執筆者:ルイス・ジェイコブソン 2003年1月号
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

ゲイの結婚から麻薬の使用、税金や動物愛護まで、様々な問題が州民投票の対象となる。直接民主主義の実践とも言える半面、最近は「金持ちのゲーム」にもなりつつある。[ワシントン発]アメリカ合衆国が誕生した十八世紀後半、建国時の指導者たちは、この新しい国の政治の形について激しく意見を戦わせた。果たして、政治は広く人々に開かれたものであるべきか。それとも、教育を受けた少数のリーダーたちに任せるべきか、と。ただ、戦争をして英国国王から独立を勝ち取ったばかりの彼らは、国王を頂点とするヒエラルキーの踏襲には一致して反対した。 結果的に、アメリカの民主主義は当時のヨーロッパ諸国より徹底したものとなったが、一定の歯止めも設けられた。アメリカ国民は、大統領を直接選ぶのではなく、大統領を選ぶ「選挙人団」を選出し、また、下院議員は直接選んでも上院議員は間接的にしか選ぶことができないことになった。 とはいえ、時が経つにつれて、国民の参政権は広がっていった。ほとんどの選挙で、選挙人団は人々の意思を反映してきた(二〇〇〇年の大統領選挙は例外だったが)。一九一二年には憲法が改正されて、国民は、上院議員も直接選ぶことができるようになった。

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