深層レポート 日本の政治
深層レポート 日本の政治(36)

「解散・総選挙」という妖怪が永田町を徘徊している

2003年1月号
カテゴリ: 政治 金融
エリア: 日本

 保守党の野田毅党首が党首を辞任し離党、自民党に復党する意向を固めた――。臨時国会最終日の十二月十三日。永田町を「社長の夜逃げ」とも言うべきお寒いニュースが駆け巡った。 衆院議員七人、参院議員五人の小所帯とはいえ、保守党は小泉連立政権の一角を占める与党。野田氏は曲がりなりにも、身辺警護のSPが常時張り付く「政権の顔」の一人だ。朝刊で報じた毎日新聞は「党内では『自分だけ戻るなんてとんでもない』と反発を受けている」と、夜逃げ作戦が簡単でないことも伝えていた。 実際、野田氏はこの数日間、二階俊博幹事長から再三にわたり翻意を求められていた。――三十一歳で大蔵官僚から衆院議員に転身し、当選を重ねること十回。建設相、経企庁長官、自治相を歴任し、この十二月十日で議員生活丸三十年。一九九四年七月に自民党を離党してからは、新進党、自由党、保守党と流浪の旅を続けてきたが「政策通」の看板はまだ色褪せていない。政府与党連絡会議や与党三党党首会談で、同期生の小泉純一郎首相に舌鋒鋭く経済政策の転換を求めるあなたを、「ポスト小泉」候補に擬する向きも自民党内にはあるのだ。選挙区事情は分かるが、仲間を見捨てて逃げたと蔑まれるようなことは避けてほしい。「その程度の男」と烙印を押された途端、あなたの過去の栄光も未来の可能性も吹き飛ぶ。保守党のイメージも地に落ちてしまう……。

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