訪露・小泉首相はなぜ「核兵器研究所」を訪ねたか

2003年2月号
エリア: ロシア 日本

 小泉純一郎首相がロシアを公式訪問した際、第二次大戦の最中に核兵器製造のためモスクワに設立された「クルチャトフ研究所」を訪れた。“ソ連の原爆の父”と呼ばれる科学者、イーゴリ・クルチャトフ(一九〇三―一九六〇)の生誕百年記念行事に参加し講演するためで、唯一の被爆国である日本の国民感情を逆なでしかねないと政府部内では異論が強かったが、外務省関係者によると、「首相の後見人」を自任する森喜朗前首相が強引に実現させたという。 森氏自身も首相と同時期にモスクワ入りし、クルチャトフ研究所を訪れることを画策していたが、「相手方に拒否された」(外務省関係者)。核廃棄物秘蔵など問題もあるこの研究所に森氏がなぜこだわるのか、政界ではいぶかる声も漏れている。 森氏は、欧州、ロシア、日本などが共同開発しているITER(国際熱核融合実験炉)の青森県六ヶ所村への誘致問題についても自民党の推進議員連盟会長として躍起になっている。そのため「核廃棄物処理やエネルギー関連のロシア利権に手を突っ込んでいる」(政界関係者)との憶測も呼んでいる。

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