中国新指導部が狙う対日関係「改善策」とは

2003年2月号
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: 中国・台湾 日本

 中国指導部が対日外交打開の道を探っている。三月の全国人民代表大会で外交担当の国務委員に昇格する可能性が高まっている唐家セン外相―王毅外務次官を軸に計画を練っており、日中平和友好条約締結二十五周年の八月をピークに友好ムードを盛り上げたい、と算段している。次期首相が確実とされる温家宝副首相が首相に就任後、初訪日する方向で日本側に打診する、という。 温家宝訪日には自らの後任に温を推した朱鎔基首相の後押しがある。朱は温訪日の露払いとして訪日してもいいと漏らしているそうだ。夏前にシンポジウムのような機会があれば、議事進行役やオブザーバーの立場でも「馳せ参じる」と周囲に打ち明けたという。 問題は江沢民国家主席訪日と小泉首相の靖国神社参拝が深めた両国の感情的な軋轢だ。朱首相は、日本で開くシンポジウムに北朝鮮を招きたいと構想しており、アジアの「環境」「交通」など国境を超えたテーマを設定している。温も朱と同様、日中両国のわだかまりに拘泥するより、ここ数年置き去りにしてきた戦術的な利益調整を早く終え、戦略的な対話に向かうべきだと考えているようだ。

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