金融立国シンガポールで「市場のトップ」が四カ月不在

2003年2月号
カテゴリ: 国際 金融

 日本株の先物取引でも知られる旧シンガポール国際金融取引所(SIMEX)を傘下に持つシンガポール取引所が、CEO(最高経営責任者)不在のまま新年を迎えた。前CEOのトーマス・クロエット氏の任期途中の辞任が発表されたのは昨年八月下旬だったから、一国の市場機能の中枢が四カ月以上も代理CEOを戴く異常事態が続いていることになる。 クロエット氏はオランダ系金融コングロマリット、ABNアムロの米国法人からスカウトした「助っ人」経営者だった。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)役員も務めた経歴の持ち主だが、相次いで打ち出した新機軸の多くが不発に終わるなど市場の評価はさっぱり。就任から三年足らずで退任に追い込まれた。 取引所はそれでも後任を再び外部からヘッドハントする方針。情報筋によるとようやく後任が決まる見通しが立ってきたというが、金融立国を標榜するシンガポールの取引所トップ人事の難航は、中国との対比で厳しい状況にある東南アジアの現状を表している。

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