ヨーロッパの「没落」で増大する米国の力

名越健郎
執筆者:名越健郎 2003年3月号
カテゴリ: 国際
エリア: ヨーロッパ 北米

米欧間のパワーの均衡によって世界がうまくコントロールされた時代が終わろうとしている。「ユニラテラリズム」(単独行動主義)といえば、ネオコン(新保守主義者)が主導するブッシュ米政権の専売特許と思われがちだが、米国が圧倒的な力と意思で世界を動かす構図は今後、一段と鮮明になるだろう。軍事や経済だけでなく、「人口」という要素が決定的な意味を持つからだ。 先進国で二十一世紀に人口が大幅に増加するのは米国だけ。日本も欧州連合(EU)もロシアも老い行く「黄昏の国」であり、中国も少子高齢化社会を迎える。主要国では米国だけが、高い出生率と移民の吸収で、若く発展を続ける「途上の国」なのである。

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執筆者プロフィール
名越健郎 1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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