【インタビュー】イ・ジョンヒャン(映画監督) すべてのおばあちゃんへ

執筆者:草生亜紀子 2003年3月号

 わがままをいっても悪戯しても、邪険にしても、叱ることなく、「何が食べたい?」と気遣ってくれる――「あ、そういえば、おばあちゃんの愛情ってそうだったな」とふいに胸を衝かれる映画が、三月下旬から東京で公開される韓国映画「おばあちゃんの家」(原題「家へ…」)だ。 気鋭の女性監督イ・ジョンヒャンさん(三八)は、すべてのおばあちゃんへの感謝と、おばあちゃんを大切にできなかったことへの反省の気持ちを込めてこの映画を作ったと語る。 ストーリーは、山奥に一人で暮らすおばあちゃんの家に預けられたソウル育ちの七歳の少年サンウが、当初、口がきけず読み書きもできない貧乏で無学なハルモニ(おばあちゃん)を馬鹿にしつつも、やがてその深い無償の愛に目覚めるというもの。 現代っ子の典型のようなサンウは、ハルモニの存在を無視して一人ゲーム機で遊び、母親がもたせた缶詰を食べるだけで、昔ながらの食事には手をつけようともしない。あげくに「ケンタッキーフライドチキン」が食べたいと言いだし、困ったハルモニは物々交換でニワトリを手に入れて「ゆで鶏」を作る。わがままを言い続けるサンウに対し、ハルモニは懸命にその願いを叶えてやろうとするのだが、思いは届かない。

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