盧武鉉大統領の標的は「財閥」と「新聞社」

執筆者:上川亮輔 2003年4月号
カテゴリ: 国際
エリア: 朝鮮半島

新大統領の就任早々、財界トップがいきなり検察に召喚された。大手新聞社を嘲笑うがごとく、当選後初のインタビューの舞台はインターネット新聞。「オーナー経営」の一掃を図る改革路線は「革命」の色彩も帯びてきた。[ソウル発]若者の圧倒的な支持で当選した韓国の盧武鉉大統領が、予想通り過激な改革に向けて動き出した。標的は韓国社会に大きな影響力を持っている「財閥」と「新聞社」。共通する狙いは「オーナー経営」の一掃による社会改革だが、北朝鮮の核問題など不安定な対外問題を抱えているだけに、「急激な改革は韓国に対する信用不安を招きかねない」との声もある。「次の標的」の名まで……「国民の皆様に心配をおかけして申し訳なく思っています」。三月五日午前十時、ソウル市内にあるソウル地方検察所。黒塗りの乗用車から降りた孫吉丞氏は、入り口で待っていた百人近くの記者、カメラマンを前に、まっすぐ前を向いてこう話すとエレベーターに乗り込んだ。 孫氏は韓国の財閥三位、SKグループの会長で、先月、全国経済人連合会(全経連)の会長に就任したばかり。その韓国経済界の代表が、就任早々検察に召喚される羽目に陥った。ソウル地検はすでに、グループ内の不正な株取引による背任容疑でSKグループナンバー2の崔泰源「SK」会長(「SK」はSKグループ内のエネルギー会社)を逮捕している。孫氏の召喚は崔氏に対する捜査の一環と見られるが、全経連会長の召喚は韓国の経済界に衝撃を与えた。

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