「対北」政策変更を迫る中国重要レポート

2003年4月号
カテゴリ: 国際

 昨年十月末、テキサスでの米中首脳会談でブッシュ大統領が北朝鮮の瀬戸際外交に言及、「彼らには彼らなりの合理性があるのだろうか」と、江沢民国家主席(当時)に尋ねたところ、江氏は英語で即答した。「I really don't know.」。 米国務省は「北朝鮮に関する過度の期待を押し付けられることを避けようとした」発言と解釈したが、中国外務省幹部は「半ばは本音ですよ」という。その頃、中国外務省は北朝鮮政策を半世紀ぶりに調整しようとしていた。直後の第十六回党大会で外交担当に決まった呉儀政治局員の同意を得て、アジア・太平洋担当の王毅外務次官が党中央宛に半島政策に関する重要レポートを提出したという。 極秘扱いのレポートの骨子は以下の通り。(1)朝鮮戦争の休戦協定成立から半世紀を迎えるが、情勢変化を踏まえ、対北政策を調整する絶好のタイミングである(2)北が重要な同盟国であることは論をまたないが、中国の国益が最優先であることを明確に理解すべし。同盟国のために国益を損ねるような外交行動は避けねばならない(3)若者の間で朝鮮戦争をめぐる議論が起きている。中国は、米帝国主義の先制攻撃と国民に説明し人民志願軍を派遣したが、いずれ歴史の真実(戦争勃発は北の進攻)は広まる。その影響は計り知れない。

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