隣国が注視せざるをえないウズベキスタン大統領の病

2003年4月号
カテゴリ: 国際

 中央アジアの地域大国ウズベキスタンで、旧ソ連時代からの指導者であるイスラム・カリモフ大統領の健康不安説が根強くささやかれている。 大統領は六十五歳。昨年六回にわたり、一定期間、国民の前から姿を消したほか、今年に入ってからも一カ月近くも公的な場所やテレビに姿を現さなかった。 ウズベキスタンは治安機関が高度に発達し、反体制派の活動は極度に制限されている。それでも、情報源を秘匿して海外経由で発信される野党系のインターネット情報は、大統領が脳腫瘍や血液の癌に冒されていると伝えており、ウズベキスタン国民はもとより、関係がしっくりしないカザフスタンなど隣国も大統領の病状に重大な関心を寄せている。 カリモフ大統領は共産党独裁時代も含めて十年以上も政権の座にあり、独裁的な政治スタイルで世代交代を阻んで、一応の安定を維持してきた。しかし、軍事的にも経済的にも中央アジアの要であるウズベキスタンで政権が交代すれば、国内の反体制イスラム過激派の動きは国境を越えて活発となり、地域全体の不安定化を招く可能性がある。

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