東京都品川区立京陽小学校

執筆者:草生亜紀子 2003年4月号
カテゴリ: 社会
エリア: 日本

休みになった土曜日を誰とどう過ごすのか。「週休二日」が大人たちに問いかける働き方、休み方、そして誰が子どもを教育するのか―― 土曜日が休みになって良かったと思うのは、小学生では五〇・三%、中学生では五七・六%、保護者の平均は二一・二%(東京都中野区教育委員会のアンケート調査から)――公立の学校が週休二日になってから四月で一年になるが、いまだに児童・生徒にも親にも戸惑いがあることがわかる。 それもそのはず、週休二日制の検討が始まったのはバブルのさなかの一九八六年で、準備期間を経て完全実施となったのは大不況のさ中の二〇〇二年。失職の危機にさらされる中年労働者が休日返上で働かざるを得ない社会情勢のなかで子どもたちが「家庭に返される」、というズレが生じてしまったからだ。しかも、「学力低下」が叫ばれるいま、土曜日に授業を行なう私立学校との「格差」を心配する親も少なくない。 長くなった週末を、誰とどのように過ごすのか――この「土曜日問題」を考えていくと、実は親に意識改革を迫る重要な問題であることに思い至った。「土曜日の使い方を意識的に考えていかないと、大変なことになると思った」と語るのは、東京都品川区立京陽小学校の八重樫憲一校長。社会の受け皿が十分でない現状では、有体に言えば、週末を有意義に過ごすことのできる家庭と、子どもが何をしているかに無頓着な家庭とに二分化してしまうと危惧したからだ。

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