【インタビュー】中谷巌 「四十歳代CEO育成講座」が日本経済改革の起爆剤

執筆者:白石新 2003年4月号
エリア: 日本

――学長を務めておられる多摩大学(東京・多摩市)が東京・渋谷にオープンしたルネッサンスセンターでは、昨年春から「四十歳代CEO育成講座」が開かれています。なぜこの講座を開講したのですか。中谷 日本では、年功序列がいまだに幅をきかせ、CEO(最高経営責任者)になれるのは年齢が六十代になってから。しかし、海外に目を向けてみてください。グローバルカンパニーのCEOたちの多くが四十代です。彼ら四十代の海外のCEOたちは、何日も徹夜で働けますが、六十過ぎの日本のトップたちは肉体的にすぐに限界に達してしまいます。ですから、日本では本来は経営者としてのスタートになるはずのCEOへの就任が、ゴールになってしまっている。これでは、日本企業は厳しいグローバル競争を勝ち抜けない。とくに競争力をつけるための構造改革には四十歳前後の「突破力」が不可欠ではないか。こういう考えからこの講座を開講したのです。――そこで受講生を三十、四十代の優秀な人材に絞られたのですね。中谷 実は、この講座は、他のビジネススクールのように経営スキルを学ぶ場ではありません。われわれが「チェンジエージェント」と呼ぶ、信念をもって改革する人間、を育てることが目的です。四十代でCEOになって、企業を変革できるような人材になるには、遅くとも三十代、四十代でみっちり勉強する必要があります。また、こちら側も本気で改革できる人を育てるべく、定員も二十四名という小規模にしました。もちろん同業では明かせないこともありますから、自動車は日産、エレクトロニクスはソニーというように一業種一企業に参加してもらいました。

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