二つの島の領有をめぐるマレーシアとインドネシアの争いは国際司法裁判所に持ち込まれた。裁判所の判断とは、いかなるものだったか。日本がこのケースから学ぶべき教訓とは何か――。[ホノルル発]竹島や尖閣諸島のような小島の領有権を巡る争いは、北東アジア諸国の外交関係にしばしば亀裂を生じさせてきた。だが今後は、こうした問題の解決のために国際司法裁判所を活用することが増えるかもしれない。というのも、昨年末、二つの小島を巡るマレーシアとインドネシアの主権争いが同裁判所で決着したからだ。今年一月中旬には、マレーシアとシンガポールが、シンガポール海峡に浮かぶペドラ・ブランカ島の領有権問題で同裁判所に提訴している。その意味で、昨年末の裁定は、同様の問題を抱える国々にとって大いに参考になるはずだ。
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