「モノマネ王」ドコモにライバルの大ブーイング

執筆者: 2003年5月号

 二〇〇二年度の携帯電話加入者獲得競争も、蓋を開けてみればNTTドコモが約四千四百万台と、六割近いシェアを獲得した。ところが、この数字を達成するために同社がとった作戦に大ブーイングが巻き起こっている。 ドコモの立川敬二社長が「携帯電話をカメラ代わりに使うユーザーがどの程度いますかね」と、J-フォンの写メールに辛辣な言葉を浴びせたのは二年前。そのドコモが昨年夏、前言を翻してカメラつき携帯電話に参入。ドコモ版写メールの「iショット」は七百万台を売り、この夏までに本家のJ-フォンを追い抜く勢いだ。「他社のサービスを真似するなどこれまでならありえなかった。行き詰まっている証拠」(ドコモ幹部)。仮にカメラつき携帯に参入しなかったら、昨年度のシェアは五割を切っていた可能性もある。

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