【インタビュー】マハティール・モハマド(マレーシア首相) イラク戦争によって世界の構造は一変した

イラク戦争をイスラム世界はどう見ていたのか。非公式に来日中だった東南アジアを代表する指導者に聞いた。そこには米国とは全く異なる見解と論理があった。――イラク戦争にあたって、米国は結局、新たな国連決議を得ませんでした。マハティール 最悪の事態だ。世界唯一の超大国が国連や世界秩序にまったく敬意を払わなければ、世界中が恐怖を抱くことになる。他国への進攻や戦争が米国の利益だけで決定されたことで、国際関係や世界の構造自体が一変してしまった。強力な国家に脅されたとき、その国はいかなる要求もできなくなる。これがイラク戦争が私たちに突きつけたことだ。

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