「株主資本主義」の旗手ウェッブ氏の素顔

2003年6月号
エリア: 中国・台湾

 十二月決算が多い香港の上場企業の株主総会シーズンは三月から始まる。元投資銀行マンの英国人、デビッド・ウェッブ氏(三七)は、一九九一年に香港に移り住んで以来、最も忙しい春を迎えたかもしれない。少数株主の権利保護運動を展開する同氏は、香港市場の代表的株価指数、ハンセン指数を構成する三十三社と香港取引所の株式を十株ずつ購入。株主軽視と考えられる会社提案に総会で反対票を投じる「プロジェクト・ポール(投票)」運動を始めたからだ。 最初の標的になったのは香港の華人系最大の金融機関、東亜銀行だった。ウェッブ氏が非営利目的で九八年に立ち上げたホームページ、「ウェッブサイト・ドットコム(Webb-site.com)」に公開されている「投票案」によると、全部で八つの会社提案のうち、反対票を投じるよう投資家に呼び掛けたのは三つ。株式価値の希薄化につながる追加発行権の役員への付与や、香港を代表する不動産会社、ヘンダーソン・ランド・ディベロップメントの李兆基会長の社外取締役再任案などだ。東亜銀行が李会長の関係会社のメーンバンクを務めるケースもあり、独立した取締役としての監視機能が果たせないのでは、との問題意識がある。

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