債券バクチでしか稼げないメガバンクの行き詰まり

執筆者:石本量司 2003年7月号
エリア: 日本

抜きんでて収益をあげた三井住友、“貸し興し”が不発に終わった東京三菱の決算が物語る、メガバンクの真の姿。 様々な金融サービスを提供する大手銀行の収益構造は複雑だ。決算書を見ただけでは、儲けの源がどこにあるのか知ることは難しい。しかし、銀行の資産を大きく「貸出」「株式」「債券」の三つに分類し、銀行をこの三つの“ファンド”の運用業と考えれば収益状況の把握はしやすくなる。 まず「貸出」は、収益性が低くしかも不良債権の温床。「株式」は株価の低迷にあえぎ、含み損も多く抱えている。結果的に「債券」での投機だけが頼りということになる。現在の銀行はある意味で「不良債権を抱えた債券ヘッジファンド」に近い構造だ。金融当局は貸出利ザヤの拡大を通じた収益改善を銀行に求めているが、現在の銀行の収益構造を見れば、およそ現実離れしている。

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