ムシャラフ政権が危惧する地方の「原理主義化」

2003年7月号
カテゴリ: 国際

 アフガニスタンに隣接するパキスタン北西部の北西辺境州議会が六月二日、シャリア法(イスラム法)を州内全域に導入する法案を可決し、ムシャラフ大統領を慌てさせている。大統領はシャリア法の導入を公然と批判。早速、政府高官二人を同州に派遣した。 同州では昨年十月の選挙で、アフガニスタンのタリバン政権崩壊による反米感情の高まりのなか、イスラム原理主義に近い宗教政党連合「統一行動評議会(MMA)」が州議会の過半数を握り、イスラム化を進めていた。 すでに、公務員には一日五回の礼拝が義務づけられ、休日は日曜日から金曜日に切り替えられた。また、女性はベールの着用を、男性はひげを伸ばすよう求められている。 州知事のアクラム・ドゥラニは、「州法は今後、イスラムの教義に従ってすべて書き換えられる」と語り、経済から教育、司法制度まで、すべての面でイスラム化が進むとしている。 アメリカとパキスタンの情報機関は、北西辺境州にはタリバンとアル・カエダの残党が数多く潜伏していると見ており、同州の原理主義化に警戒感を強めている。

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