米経済を蝕む「住宅市場の病」

2003年7月号
エリア: 北米

デフレ懸念が高まる中、唯一残された景気の頼みの綱を、もう頼りにできないというジレンマ……[ニューヨーク発]一九九〇年代後半以降、うなぎ上りだったニューヨーク・マンハッタン地区の住宅価格が値下がりし始めた。大手不動産会社ダグラス・エリマンによると、同地区にあるアパートメント(日本のマンションに相当)の今年一―三月期の平均販売価格は七十七万九千百十二ドル(約九千二百万円)と前期比で三・七%下落した。九六年から六年連続で値上がりし、二〇〇一年には九五年当時の二・一倍の八十四万九千七百六十三ドルまで高騰。だが、昨年は前年比五・七%下落と七年ぶりの値下がりに転じている。 米国全体でも、昨年後半以降は住宅価格の伸び率鈍化が鮮明になってきた。連邦住宅機関監督局の全米住宅価格指数は一―三月期に前期比〇・九%上昇と3四半期連続で上昇率が低下し、約五年ぶりの低水準となった。個人破産は過去最悪 住宅需要そのものは、まだ好調を持続している。昨年、百七十万戸台と十六年ぶりの高水準だった住宅着工件数は四月に季節調整済み年換算で前月比六・八%減の百六十三万戸と一年ぶりの低水準に落ち込んだが、先行指標の住宅着工許可件数は同一・二%増の百七十万戸と高水準を維持。また昨年、過去最高の九十七万戸台を記録した一戸建て新築住宅販売件数も、今年は豪雪に見舞われた二月以外、季節調整済み年換算で百万戸の大台を突破する高水準で推移している。

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