インテリジェンス・ナウ

特殊部隊は活躍したのか?「見せた戦争」の見えない部分

執筆者:春名幹男 2003年8月号
エリア: 北米 アジア

 六月中旬、米陸軍フォートマイヤー基地で行なわれたエリック・シンセキ前陸軍参謀総長の退任式は異例ずくめだった。 ラムズフェルド国防長官は姿を見せず、長官周辺からの出席者はゼロ。シンセキ氏の演説テキスト五ページのうち、世話になった政治家や陸軍関係者らの名を挙げて感謝を表明した部分は二ページあまりもあったが、長官への言及は皆無。形式的な感謝の言葉さえひと言もなかった。 強引に陸軍改革を進めようとした長官に徹底的に抵抗、失意のうちに退任した日系の陸軍制服組トップと長官との対立の凄さを物語るシーンだった。

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執筆者プロフィール
春名幹男(はるなみきお) 1946年京都市生れ。国際アナリスト、NPO法人インテリジェンス研究所理事。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授、早稲田大学客員教授を歴任。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『米中冷戦と日本』(PHP)、『仮面の日米同盟』(文春新書)などがある。
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