有給休暇は6週間「休暇大国」ドイツの場合

2003年8月号
カテゴリ: 国際
エリア: ヨーロッパ

サラリーマンの80%が6週間の有給休暇を消化する。どうすればそんなことが可能になるのか? 一方で、経済大国としての地位は揺らぎ始めているのだが……[ベルリン発]ベルリンを代表する高級デパート、KaDeWe(カーデーヴェー)の食品売り場に勤めるルネ・レンベルクさん(三六)は今夏、妻と娘と共にギリシャの海辺のリゾートで三週間を過ごす。その長い夏休みは、だが、年次有給休暇の半分に過ぎない。「我が社の有給休暇は、三十六歳以上の社員なら、年間三十六日(土曜日を含む)。これに日曜を加えれば、最長六週間の休みがとれる。消化率は一〇〇%に近い」と、同社人事部のホルスト・タッペルト次長は胸を張る。 KaDeWeの社員が特別恵まれているわけではない。休養のための有給休暇は、ドイツ連邦休暇法で年間二十四日(日曜を加えて実質四週間)が保障されているうえ、業種別や企業ごとに雇用者と組合の間で結ばれる賃金協約で、さらに長期の有給休暇がとれるようになっているからだ。二〇〇〇年の統計では、実質六週間以上の有給休暇を得た被雇用者は、旧西ドイツ地域で八〇%、旧東ドイツ地域でも五五%に上る。 しかも、権利は組織的に、完全に行使するというのがドイツ流。KaDeWeの場合、例年十二月に翌年の長期休暇計画を提出させ、職場ごとに、休暇取得者が一時期に集中しないよう調整し、一年分の休暇を決定する。

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