対イラク「民間債権」日本勢の回収は難航か

2003年9月号
エリア: 中東 日本

 対イラク債権問題で、日本を含む主要債権国会議(パリクラブ)は返済の猶予を決めたが、これに含まれていない民間部門の債権に関して、米国でシンジケートのような組織を結成して共同で取り立てようとする動きが出ている。 ワシントンのイラク専門家らが各国の民間企業に呼びかけているものだ。このメンバーには米欧の企業のほかアジアでは韓国財閥・現代グループの名が挙がっている。現代は、自動車販売のほか、現代エンジニアリングがプラントなどイラクのインフラ整備を手がけていた。主要国の企業が手をひいた一九九〇年に始まる国連の対イラク経済制裁中も一部続けられていたとみられている。 日本も三菱グループをはじめ伊藤忠や丸紅が旧フセイン政権時代のイラクに深くかかわってきた。現代と同様に経済制裁中の取引にも意欲をみせたが、米国の反発を恐れる通産省(当時)の反対でかなわず、未回収の債権をそのまま残している。債権回収組織が今秋にも正式発足すれば、日本企業にも連絡が入る見通しだが、今回も政府の後押しは期待できず「日本の取り立ては難航しそう」(米関係者)とみられている。

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