ユニバーサルを売ってもビベンディの縮小均衡は続く

2003年10月号
エリア: ヨーロッパ

 経営再建中のビベンディ・ユニバーサルが再建に向けて一つヤマを越した。同社の娯楽部門、ビベンディ・ユニバーサル・エンターテインメント(VUE)を推定百億ドルで米NBCに売却することが決まったからだ。五月末のグループ全体の負債総額は百六十億ユーロだったが、二〇〇四年にVUEが予定通りNBCに売却されれば、負債はだいぶ軽くなる。 VUEの売却でビベンディに残された事業は通信部門のセジェテル、音楽のユニバーサル・ミュージック、衛星放送のカナル・プリュス、ゲーム部門のみとなった。フルトゥ会長は「ビベンディという社名は消えていく。通信部門の比重が大きくなることを考えると社名はセジェテルがふさわしいかもしれない」と記者会見で語った。 だが、会長のもくろみ通り通信とメディアを抱えるグループとして再建できるかは疑問だ。もともとビベンディの前身は、ジェネラル・デ・ゾーという水道・電力を手がける公益企業。追放されたメシエ前会長は事業を拡大する際、公益部門の豊富な資金力を頼りに、赤字を垂れ流すメディアや通信部門に次々と資金を投じていった。その「社内インキュベータ」であった公益部門がビベンディ・エンバイロメントとして分離されてしまった今、残った部門の収益力ははっきりしない。九月二十三日に発表される上半期の決算で、各部門の収益の改善度合いが明らかになるはずだ。

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