祇園祭りで元気をもらいました

成毛眞
執筆者:成毛眞 2003年12月号
カテゴリ: 文化・歴史 金融

 春過ぎのこと、京都の悪友、徳力君が仕事帰りのエレベータ前でぽつりと、「そういえば今年の祇園祭りのお稚児さんに息子が選ばれたんや」という。ドアが閉まりそうなので慌てて、「ほいよ、見にいくね」とつい調子を合わせてしまった。悪い癖である。 このなんでも「ほいよ」と乗ってしまうのは子供のころからで、高校時代にはおだてられて「ほいよ」と生徒会長になり、制服自由化をした。本人は遊びのつもりだから、やるなら派手にと、新聞記者やカメラマンも呼んでストライキをしてみた。学校側からは制服自由化を認めると通告があったが、どうせやるならお祭りにしようと全生徒を体育館に集めて一日授業を受けなかった。 生まれ故郷の札幌は雪祭りやヨサコイソーランが有名だが、町じゅうがその準備をするようなものではない。お祭りはその都度自分達で作るしかなかったのだ。それゆえに祇園祭りや三社祭りには大いに興味があった。 ところで、祇園祭りはテレビのニュースでしか見たことがない。友人の息子がお稚児さんに選ばれたといわれても、その意味すら良くわからない。宵山の日、お気楽に家族で京都に出かけていった。友人の自宅にご挨拶に伺うと、いきなり「長刀」と染め抜かれた揃いの浴衣を着せられた。これから八坂神社に行くのでとりあえず車に乗れという。少し悪い予感がした。

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執筆者プロフィール
成毛眞
成毛眞 中央大学卒業後、自動車部品メーカー、株式会社アスキーなどを経て、1986年マイクロソフト株式会社に入社。1991(平成3)年、同社代表取締役社長に就任。2000年に退社後、投資コンサルティング会社「インスパイア」を設立。さまざまなベンチャー企業の取締役・顧問、早稲田大学客員教授ほか、「おすすめ本」を紹介する「HONZ」代表を務める。著書に『本は10冊同時に読め!』『日本人の9割に英語はいらない』『就活に「日経」はいらない』『大人げない大人になれ!』『ビル・ゲイツとやり合うために仕方なく英語を練習しました。 成毛式「割り切り&手抜き」勉強法』など(写真©岡倉禎志)。
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