14人のスピリッツ

執筆者:梅田望夫 2003年12月号
カテゴリ: IT・メディア

 昨年夏から十五カ月にわたって、矢野晃一、東恵美子、渡辺誠一郎、石黒邦宏、寺澤大輔、西義雄、金島秀人、並川玲子、羽田直樹、赤間勉、小村尚子、中村孝一郎、木田泰夫、金子恭規、計十四人の人生の断片をスケッチしてきた。シリコンバレーで生きる「年齢も性別も専門も実績もまちまちなこの十四人」に共通するエネルギーやスピリッツが、若い読者にとって某かの刺激になったとすれば望外の喜びである。 二〇〇一年九月十一日同時多発テロの直後に、私はこう思った。九月十一日という日を境に世界がどれほど大きく変わるのかはよくわからないが、九月十一日を「前半生と後半生の区切りだ」と決めて、新しい自分を構築していく決意を持とうと。そしてそのほうがこれまでの生き方に固執するよりも「リスクが小さい」のだと。そして生き方を変えるには「時間の使い方の優先順位」を変えなければならない。これまでの仕事人生の大半を占めてきた「自分より年上の人と過す時間」をできるだけ減らし、自分より年下の人、それも一九七〇年以降に生まれた若い人たち(世界中からシリコンバレーに集まってきた連中だけでなく日本の人たちも)と過す時間を積極的に作るべく努力を始めた。それは五年後か十年後に、今は想像もつかない新しい何かが創造されるかどうかは、次世代の力量にかかっていると直感したからだった(このことは本欄二〇〇一年十二号で書いた)。

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執筆者プロフィール
梅田望夫 1960年東京都生れ。94年渡米、97年コンサルティング会社ミューズ・アソシエイツを起業。著書に『ウェブ進化論』(ちくま新書)、『ウェブ時代をゆく』(同)、『ウェブ時代 5つの定理』(文藝春秋)、『ウェブ人間論』(共著、新潮新書)など。メジャーリーグの野球、そして将棋の熱烈なファン。
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