カリフォルニアの生保買収を巡り米仏対立が勃発

執筆者: 2003年12月号
タグ: フランス
エリア: ヨーロッパ 北米

 一九九一年に経営破綻した米国の大手生保、エグゼクティブ・ライフに対する仏クレディ・リヨネ銀行の出資規制違反が、米仏対立に発展している。仏政府は九月にカリフォルニア州政府との間で五億八千五百万ドルの罰金を支払うことでいったん和解したが、シラク大統領がこれを拒否したため、和解交渉の期限は十一月二十四日まで延ばされた。期限までに和解しなければ、法廷での闘争が開始されることになる。 ことの発端は、エグゼクティブ・ライフが運用資産の六割をジャンク債につぎ込んだ結果、九一年に米連邦破産法十一条の適用を申請して破綻したこと。それを買収して救済したのが、当時国有銀行だったクレディ・リヨネを中心とする投資グループだった。その後、エグゼクティブ・ライフは九四年に、ピノー・プランタン・グループ(PPR)のオーナーであるフランソワ・ピノー氏の持ち株会社「アルテミス」の手に渡った。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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