カスピ海周辺諸国に「世襲の波」

2003年12月号

天然資源が生み出す富を独占した支配層の腐敗は著しい。アゼルバイジャンの二世大統領誕生が“負のインパクト”を拡散させる。[モスクワ発]カスピ海周辺の旧ソ連諸国で「権力の世襲」を確立する動きが相次いでいる。日米欧中が新たな原油・天然ガスの供給源として注目し、資源争奪戦を展開する地域だが、各国政権の強権体質は強まるばかり。民主化の遅れは地域の安定を揺るがす危険がある。「ヘイダル・アリエフ(八〇)=第三代大統領=の路線を継承する」。十月三十一日、アゼルバイジャンの首都バクーで開かれた大統領就任式で、イスラム教の聖典「コーラン」に手を置いたイルハム・アリエフ(四一)はこう宣言。旧ソ連圏で初めて父から子へ国家元首の世襲が実現した。

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