スー・チー氏が民政移管で迫られる「踏み絵」

2004年1月号
カテゴリ: 国際

 ミャンマー軍事政権が民政移管の第一段階として、一月にも「制憲国民会議」を再招集するとの観測がある。軍政当局は同会議に少数民族代表も加える方針で、キン・ニュン首相は停戦合意している少数民族指導者と会談。十七ある反政府武装勢力のうち唯一武装闘争を継続してきたカレン民族同盟(KNU)とも、約二年半ぶりに和平交渉を再開するなど、再招集の準備を進めている模様だ。 KNU首脳によると、接触は十一月中旬に軍政側から。本拠地のあるタイ・ミャンマー国境からタイ陸軍関係者が付き添って、十二月初旬、KNUの五人の代表団がバンコク経由でヤンゴン入りし、和平交渉に臨んだ。軍政側は武装解除要求を棚上げする代わりに数人の軍事顧問団を派遣、カレン族の武装継続と事実上の自治を認める柔軟な条件を示したという。 問題は、アウン・サン・スー・チー氏ら国民民主連盟幹部の処遇。軍政側はスー・チー氏が妥協しない限り排除する方針だが、それでは欧米諸国が納得しない。軍政の狙いは「民主化の道筋をつけるのも阻止するのもスー・チー氏の出方次第という構図を作ること」(外交筋)にあるようだ。

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