インドネシア“領海”アラこんなところに米軍が

2004年2月号
カテゴリ: 国際

 インドネシアのアラス海峡で昨年十二月下旬、地元漁民が海中からロケット砲弾状の物体二個を発見、インドネシア海軍が回収した。発見されたのは全長一・五メートル、直径約八・五センチのまだ新しい品で、専門家によれば米海軍の信号弾とみられるという。 群島国家のインドネシアは自国の最も外周にある島々を結んだ線の内側にあたる「群島水域」を領海とみなす。一九九八年には軍艦・潜水艦を含む外国艦船が領海を航行する際に通過する「群島航路帯三ルート」を指定、事前通報を行なって同ルートを航行するよう求めている。 だが、ロンボク島の東側、スンバワ島との間のアラス海峡は、この航路帯から外れているうえに、幅が狭いなか民間フェリーなどが頻繁に航行するため、米海軍艦艇の航行は通常はないとされる。そうした海域になぜ米海軍の装備品があったのか、インドネシア当局は米側に照会しながら調査を行なっている。 もっとも、米軍艦船はこれまでも、航行の自由や軍事機密をタテに事前通報をしなかったり浮上航行が慣例の潜水艦が潜水航行したりするケースが多かった。今回の砲弾発見で、米軍がインドネシアの群島航路帯を無視している実態が垣間見えた形だ。

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