失敗の芽を摘む企業ガバナンスとは――本誌編集部 昨年十二月十五日、三菱重工業は製造現場改革策を発表した。長崎造船所の大型客船火災、愛知県小牧南工場の戦闘機ケーブル切断など、二〇〇二年に相次いだ事件、事故を教訓として再発防止に向けたものだ。この現場改革策は、〇二年十二月に設置された「現場管理改革委員会」によって検討されてきた。委員会の取り組みを説明する資料に印象に残る次のような一節がある。 同様の問題が発生しないようにするため、事件・事故の背景にある工作部門の「根底」の問題点について議論し対策を検討――。単に問題点とせず「根底」の問題点としたところが、これまで不祥事を起こした企業が発表する再発防止策とは実は異なる。
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