中国商務相人事は胡総書記の「意趣返し」か

2004年4月号
カテゴリ: 国際
エリア: 中国・台湾

 遼寧省長から国務院商務相に“栄転”した薄熙来・中国共産党中央委員は、最長老、薄一波・元副首相の次男。北京に弁護士事務所を構える夫人・開来は夫の権力を笠に「政治力で案件を処理し暴利を得ている」と批判を浴びている。薄熙来自身も女性問題や黒社会(組織暴力団)との付き合いなど、黒い過去が公然の秘密だ。 遼寧省の聞世震・党委書記と薄の不仲は有名で、薄転出で闘争は聞に軍配が上がった。窮地の薄に、同じ太子党である曾慶紅国家副主席が救いの手を差し伸べ中央転出を支援、胡錦濤総書記との協議をへて商務相就任が決まった。 昨年、合併で誕生した巨大官庁、商務省のトップは、次期副首相も狙える重職。だが、薄の足元は安定していない。旧対外貿易経済協力省でWTO(世界貿易機関)加盟の実務責任者を務めた龍永図・元次官がボアオ・フォーラムの事務局長に左遷されたのは、「加盟慎重派の安民・商務次官との闘争に敗れたから」。その安次官も「ライバルの密告にさらされ、龍元次官も反撃に出て、省内は人事抗争の修羅場だ」という。 胡は、なぜ難しいポストを薄に与えたのか。「九二年に自分が政治局常務委員に抜擢された際、当時の長老で唯一、反対の意向を表明した薄一波に意趣返しをしたのだ」と、ある幹部はいう。

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