「官僚の則」を問い続けた竹内道雄の死

執筆者:喜文康隆 2004年4月号
タグ: 日銀 日本
エリア: アジア

「私は、既得権益の力は思想の漸次的な浸透にくらべて著しく誇張されていると思う」(J. M. ケインズ『雇用・利子および貨幣の一般理論』)     * 一風変わった、しかし、さわやかな通夜だった。 はじめに僧の読経代わりに能楽師の関根祥六が西行と遊女の縁の物語『江口』の一場面をうたいあげると、あとは焼香ぬきの献花だけのセレモニーとなった。参列者の間には、福井俊彦日本銀行総裁、三重野康元日銀総裁、長岡実、山口光秀など歴代の大蔵省事務次官・東証理事長の姿が見られたものの、この種の葬儀や通夜にありがちな“実力政治家”のこれみよがしの参列は目立たなかった。

カテゴリ: 政治 経済・ビジネス
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