ミセス・プレジデントの悩み

執筆者:名越健郎 2004年6月号
エリア: アジア

 5月10日のフィリピン大統領選、7月5日のインドネシア大統領選は、アロヨ、メガワティという2人の女性大統領の再選が焦点だ。この2人は共通項が多い。ともに1947年生まれで、父親は元大統領。2001年、現職大統領の失脚後、副大統領から昇格した。開発独裁後の民主化途上で難しい政権運営を強いられている点でも似ている。 アロヨ大統領は米ジョージタウン大学でクリントン前大統領と同級生。親米派で、テロとの戦いを通じてブッシュ大統領から同盟国の扱いを受けた。治世は堅実だが、弱みは背の低さと夫のホセ・ミゲル・アロヨ氏のスキャンダルといわれる。

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執筆者プロフィール
名越健郎(なごしけんろう) 1953年岡山県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長、編集局次長、仙台支社長を歴任。2011年、同社退社。拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学特任教授を経て、2022年から拓殖大学特任教授。著書に、『秘密資金の戦後政党史』(新潮選書)、『ジョークで読む世界ウラ事情』(日経プレミアシリーズ)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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