“ベンチャー”のつもりなのに

執筆者:成毛眞 2004年7月号
タグ: 日本

 会社を立ち上げて四年。不思議なことに、いまだかつて「ベンチャー」と呼ばれたことがない。会社も黒字化し、海外事業もこなし、大手企業とも提携したりしているのだが、ベンチャーキャピタルの姿さえ見たことがない。いまだに泡沫企業だと思われているのだろうか。いささか不安になる。本人はベンチャーのつもりなのだ。 ところで、ベンチャーとは創業者が存命で、新しい産業を創出したか、または既存秩序を破壊した企業というのが僕の定義だ。単に社歴の浅い企業をベンチャーと呼びたくはない。それでは開業したばかりのラーメン屋やペットショップまでベンチャーになってしまう。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
成毛眞(なるけまこと) 中央大学卒業後、自動車部品メーカー、株式会社アスキーなどを経て、1986年、マイクロソフト株式会社に入社。1991年、同社代表取締役社長に就任。2000年に退社後、投資コンサルティング会社「インスパイア」を設立。2011年、書評サイト「HONZ」を開設。元早稲田大学ビジネススクール客員教授。著書に『面白い本』(岩波新書)、『ビジネスマンへの歌舞伎案内』(NHK出版)、『これが「買い」だ 私のキュレーション術』(新潮社)、『amazon 世界最先端の戦略がわかる』(ダイヤモンド社)、『金のなる人 お金をどんどん働かせ資産を増やす生き方』(ポプラ社)など多数。(写真©岡倉禎志)。
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